毎日の積み重ねの中で大切にしていること

生活

子どもを持たないという選択をした私たち夫婦にとって、暮らしの中心はいつも「2人」。
50代を過ぎて、結婚してもう30年近く。
それでも仲良くいる秘訣は、「毎日を大切にする」という2人のルールだと私は思っている。

例えば、「おはよう」からはじまる、2人の朝。
少し早めに起きてゆっくりと朝食をとる。
お互いのスケジュールをシェアして、それぞれのやることを確認する。
目をみて向き合う時間をしっかりと取ることで、体調の変化にも気が付くことができるようになった。

そして大切なのは「無理をしない」こと。
若い頃のように情熱的にぶつかることはなくなった。
むしろ「疲れてるんだな」と感じたら、そっとしておくと、夫から話しかけてくることが多くなった。
50代になれば、体も心も変化していく。
だからこそ、お互いのペースを尊重することが、長く仲良くいられる秘訣だろう。

また、子どもがいないからこそ「一緒に楽しむ」ことが生活のハリになる。
旅行でも、近所の散歩でも、映画を一本観ることでもいい。
「2人で共有する時間」を持ち続けることが、絆を深めてくれる。
一緒に笑った回数だけ、夫婦の物語は優しく色づいていく。
お互い1人の時間を尊重した上で、2人で過ごす時間は格別な宝物だと私は思っている。

さらに、「どんな小さなことでも約束を守る」のも意識している。
たまにうっかりすることもあるけど、その時にはきちんと謝るだけではなく改善策を提示する。
友達には「仕事みたい」って笑われるけど。
大切だからこそ、きちんと向き合いたい。
そんな姿勢のあらわれだと私たちは思っている。

最後にもう一つ。
「ありがとう」「ごめんね」の、感謝と謝罪の言葉を惜しまないこと。
年を重ねると、照れくささから言葉にしなくなる人も多いけど。
でも、口に出すことでしか伝わらない優しさもある。
どんなに長く一緒にいても、相手は「わかっているだろう」と思い込まないこと。
むしろ年齢を重ねたからこそ、言葉にすることの大切さを強く実感する。

子どもがいない分、私たちには夫婦で作る時間がたっぷりある。
子どもを持たない選択肢を、非難されて悲しい思いをしたこともあったけれども。
2人で選んだことに悔いはないし、私たちの事情や考えに寄り添い理解してくれる友達や親せきもいる。
優しい世界の中で育んできた、2人きりの時間。
昔ほどの熱はないけれども、穏やかに満たされるかけがえのない時を大切にして、これからも2人で手を繋いでいけるように努力を重ねていこうと思う。

日々の暮らしの中で感じたことや、心に残った出来事を言葉にしています。 特別な経験ではなくても、誰かと共有することで意味を持つ――そんな想いからエッセイを書き始めました。 読む人がほっと息をつけるような、やさしい文章をお届けできれば嬉しいです。

関連記事