私の夢はフルカラーで、場合によっては、以前見た夢を、違う物語で2度みることもできる。
なので、夢占いの結果が悪かった時には、眠る前にかなり入念に物語を思い浮かべてから眠ると、占いをかえることができる。
強く思えば、シリーズで夢を見ることも可能だ。
一時停止機能だってついている。
友人に聞くと不思議な顔をされるけど、そもそも夢はカラーで見ない人も多いらしい。
昨日は満月の夜。
どこからか落ちる夢を見た。
身体が投げ出され、急降下。
大切な人が私に「大丈夫だよ手をつなごう」って声をかけてくれて手をつなぎあう。
下を見ると怖いから、澄んだ茶色の瞳をじっと見つめる。
いつしか速度は落ち、ゆっくりと2人で落ちていく。
彼の瞳には、私しか映らなくて。
何故か軽いめまいを覚えた。
ゆっくりと降り立った草原は夕日に照らされて。
2人以外に誰もいなくて。
どうしたら良いのか少し心細くなった。
すると、彼が不安で仕方ない私の手を引いて。
「こっちだよ」って。
その優しい声音に、私はこれが現実ではないと気が付いてしまった。
私がいくら大切に思っても、愛しく思っても、届くことはない人。
願望を夢みるなら、もっと満たされたかった。
それでも夢の中の時間は甘く、温かい。
手を握り返す感触、彼の瞳に映る自分、空を飛ぶ感覚。
目覚めた瞬間に、すべては溶けて消えると知っていても、胸の奥に残る余韻がある。
夢の中だけでも、私は届かない愛を抱きしめることができたと胸が高鳴る。
満月の光は窓の外で静かに輝き、夜の静けさが部屋に溶け込む。
もしかしたら、夢の中でしか手に入らないものこそ、私にとって大切なのかもしれない。
だから今日も、寝る前に少しだけ、物語を紡ぐ。
夢の中での優しい囁きは、現実の寂しさを埋める小さな灯火になる。
手を伸ばせば消えてしまいそうで、でも確かにある光。
その光に包まれるだけで、私は夜を怖がらずに越えられるのだ。
満月の夜は、また必ず巡る。
そして次に眠る時、私はもう少しだけ、夢に願いを託してみようと思う。
届かなくてもいい、抱きしめられなくてもいい。
その温かさを知るだけで、私は明日を生きられるのだから。
もう2度と会えない人の夢を、30年見続けています。
私の心は、今でもあの人のものだと、夢を見る度に涙が出ます。
何度も、なんども繰り返すから、未だに忘れることができません。
皆さんは、忘れられない夢はありますか。
忘れられない恋はありますか。
「時間が癒してくれる」ってあと何年待てば良いのでしょうね…。